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枯れない花~鈴木大輝のパスセンター生活を振り返って~ 第二章 失意の帰還
みなさん、こんにちは。
パスセンター東戸塚の小島です。
本日も先月卒業された方の小説の続きを紹介したいと思います。
再利用の手続きなどを済ませ、パスセンターに戻ってきた。
幸い、昔の私を知っている支援員は何人か残っており、快く迎えてくれた。
私は少し引きつった笑顔で応えた。
当時はコロナ禍の真っただ中だった。昔とは別物のように様変わりしたパスセンターに、
私は驚きを隠せなかった。当たり前だが知っている利用者もいないという状況に、
適応することが難しかった。それでも、支援員は知っている人物が数人いた。
支援員のサポートを受けながら少しずつ訓練を進めていった。
さすがに訓練中に小説を書くことは自重していたが、何かしら文章を書きたいという
気持ちはくすぶっていた。
そんな毎日が過ぎていく中で、ある支援員に試験免除プログラムを受けることを
勧められた。文章を書くことが好きなら、レポート作成能力の向上の意味も
込めてやってみたらどうかと。断る理由もなかった私は、その提案を受け入れた。
私は破竹の勢いでひたすらレポートを書き上げていった。プログラムを
勧めていただいた支援員からは
「文章を書くのが本当に好きなことが伝わってくる」
と評されていた。
実際、レポートもとい文章を書くことは大好きだったし、学習を完了する際には、
少し寂しさすら感じるほどだった。
そういった勢いで、二つの試験免除プログラムを修了し、この勢いで頑張っていこうと、
一種の万能感のようなものに酔っていた。
これから頑張っていこうと意気込んだ矢先、あの時が来た。
いわゆる、人事再編、とでもいうのだろうか。
パスセンターの知っていた支援員が軒並み退職し、完全に別の体制に置き換わったのである。
あの時は本当に目が飛び出そうになったが、知っている支援員が施設長になるとのことで、
それほど不安には感じなかった。
今思えば、あの時私は天狗になっていたのかもしれない。
そのことが、後々自分を苦しめることになるとは、夢にも思わずに。
続く…
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