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珪藻土と漆喰の壁
こんにちは
パスセンター東戸塚・生活支援員の高桑です。
手のひらの第一関節の親指の表面積がグランドに
相当する細孔(メソ孔)の珪藻土は、ほぼ日本中に
分布しています。
呼吸する壁、自動調湿の壁、消臭の壁、カビ・ダニ
の発生を抑える壁、アンモニア等のガスを吸着する
壁は、30年前くらいから健康住宅の壁材として注目
を浴び、静かに普及しています。
本日は、珪藻土についてのお話です。
珪藻土とは、
★「珪藻」(藻の一種)の遺骸が海や湖の底に積み
重なったできた粘土状の土です。
★黄色・白・縞模様になるのが特徴です。
耐火性が高く、耐火煉瓦の原料や七輪にも使われ
古くから生活の身近なところにありました。
★珪藻土そのものは固まる性質がないため、壁材の
場合は、泥や化学繊維・漆喰などと混ぜて使います。
珪藻土のメリットとデメリット
★メリットの代表的なもの
①調湿力がある
自然呼吸作用により、室内の湿度を60%RH前後に
自然調整します。湿度が高いときには湿度を吸い
湿度が下がると吸った湿度を放出することで、
湿度を一定に保ちます。(調湿機能)
②高い消臭効果
微細孔が室内の老人臭・ペット臭・加齢臭・タバコ
臭を消臭します。ホルムアルデヒドやアンモンニア
を代表するアルカリ性ガスの吸着消臭もします。
③結露防止・カビ、ダニ予防
壁面結露の発生や予防したり、それに伴うカビ・
ダニの発生も抑えます。
④耐火性に優れている
耐火性に優れ、燃え移っても有毒ガスが出ない。
★デメリット
①まれにカビが生える場合がある。
②壁材がボロボロ落ち、掃除が大変である。
③汚れが染み込んだ場合に、掃除が不可能にちかい。
トイレの壁として使用する際は、1m~1.2mの板の
腰壁をお勧めします。
漆喰について
昔から日本の室内の壁に使われている「漆喰」は、
消石灰(水酸化カルシュウム)を主原料にしたもので、
(グランドに引く白線)サンゴ礁が大陸プレートに
ぶつかり陸地と一体化して出来た石灰岩(石)に、水を
加える事でできる消石灰。これに海藻のりなどを混ぜ、
塗りやすくしたものが、漆喰です。
漆喰も珪藻土と同じで、調湿効果・消臭効果・耐火性に
優れています。アルカリ性のため、カビや細菌を分解
する力もあります。調湿力は珪藻土よりやや落ちます。
ひび割れが起きることもあるデメリットもあります。
珪藻土の産地は
ほぼ日本中に分布し、主な産地は北海道・石川県・
岡山県・大分県・鹿児島県などです。
北海道稚内珪藻土は、調湿力に特に優れ、石川県
能登半島の珪藻土は、こんろ(七輪)・耐火レンガ
の原料として有名です。
自然の恵みを活用した「健康」「安全」「安心」の製品を
これからも大切にし、永く愛用したいですね。
珪藻土・漆喰のほかに、古くから多孔質の愛用している
「炭」があります。
次回は、「炭」の一口メモをお話します。